■ 概要
AWS が提供する Billing Transfer 機能(請求の所有権を別 Payer に移管する機能)を利用している Payer を、Ripple 上でも正しく取り扱えるようにする対応をリリースしました。
AWS Partner Program のインセンティブ受領を目的に Billing Transfer への移行を進める MSP の皆さまにも、Ripple を継続してシームレスにご利用いただけます。
■ 機能詳細
▼ 設定箇所
Payer 設定画面に、Billing Transfer 対応のトグルおよび開始月の入力項目を追加しました。
▼ 新規追加項目
Billing Transfer:有効/無効のトグル
Billing Transfer 移行タイミング(Start Month):移管の開始月を指定
▼ 移行月のCUR 参照について
Billing Transfer の移行月をまたぐ期間においては、Ripple が 旧 Payer と新 Payer の両方の CUR を参照することで、以下を両立します。
前月分の請求書計算 → 旧 Payer の CUR を参照
当月分のグラフ/請求データ → 新 Payer の CUR を参照
これにより、移行直後の請求書の精度を保ちながら、新環境での利用状況も正しく可視化されます。
▼ 計算対象月に応じた CUR の自動参照
AWS の Billing Transfer は月次単位で設定され、有効化時に移管の開始月を指定します。Ripple では、AWS 側および Ripple 側の双方で同一の開始月を設定いただくことで、計算対象の月に応じて参照する CUR を自動的に切り替えます。
具体的には、開始月以降の月は新 Payer の CUR を、開始月より前の月は旧 Payer の CUR を参照します。過去の月を再計算した場合も、その対象月の請求元であった旧 Payer の CUR を正しく参照するため、移行前後を通じてコストの連続性が保たれます。
例)
計算対象の月 | 参照される CUR |
開始月(例:2026年5月)以降 | 新 Payer(Payer A)の CUR |
開始月より前(例:2026年4月) | 旧 Payer(Payer B)の CUR |
過去月の再計算(例:2026年1月) | 旧 Payer(Payer B)の CUR |
これにより、移行前の期間に新 Payer 側へ過去データを移送(Backfill)していない場合でも、過去月のコストは旧 Payer の CUR から正しく集計され、移行前後を通じた一貫したコスト可視化が可能となります。
▼ Billing Transfer の取消
Ripple 上から Billing Transfer の取消も可能です(月次単位)。
■ 想定される利用シーン
AWS Partner Program のインセンティブ受領のため、CUR 連携から AWS Billing Transfer へ移行したい場合
複数 Payer/OU を統合管理したい場合(AWS 側の機能を活用)
■ 注意事項
AWS 側の Billing Transfer は 月初を起点として有効化されます。前月分の CUR が確定するまで(通常は翌月 5〜10 日頃まで)は、新旧両方の CUR へのアクセスを維持する必要があります。
新 Payer 側に、移管対象アカウント用の 新規 CUR を作成する必要があります。過去データは旧 Payer 側に残ります。新 Payer 側に過去データを反映させたい場合は、AWS Support への Backfill リクエストが必要です。
Billing Transfer を有効した場合でも、入力情報がアルファス側から正しくアクセス可能であれば、CUR が通常形式であっても処理上の問題は発生しません。
