本記事ではWaveの予算超過通知の仕様について説明しています。Waveの予算通知を有効化することでクラウド利用料が指定の予算を超過した場合には通知を受け取ることができます。
機能概要:
Wave 左メニューの「レポート」をクリックすると右上にアラートアイコンをクリックすることで予算の設定が可能です。
設定範囲
予算設定は各アカウント単位でのみ設定ができます。
AWS:アカウント単位
Azure:Azure Plan 単位
Google Cloud:プロジェクト単位
設定項目
1日の予算(ドル)
1ヶ月の予算(ドル)
前日比(%)
パーセンテージ =(当日の利用料 - 前日の利用料) / 前日の利用料
例)前日から30%超過した場合には130%ではなく30%と設定をする
その他の仕様とよくある質問
通知頻度と通知タイミングについて
Waveでは各クラウドベンダーのコストデータを更新があるたびにデータを取得、通知のしきい値を確認し予算超過を検知した場合に通知を送付します。
AWS Cost and usage report(以下、CUR)
Azure partner center API または Enterprise API
Google Cloud Cost management
前日、または2日前の利用料に対して通知がされる背景
各ベンダーのデータ提供方法によって通知のタイミングが異なりますが、平均的に1,2日前のデータが通知されます。これはデータの反映が前日または2日前のデータが当日反映され、反映後にWaveで予算超過の確認処理がおこなわれるためタイムラグが生じます。
例)1月4日の利用料の通知は1月5,6日前後に送付されます。
過去日の予算超過メールが送付されていない要因
①1日に1回のみ予算超過の通知を送付します
クラウドベンダーのコストデータによっては複数日の利用料が更新されることがあります。この場合に複数日で予算を超過していたとしてもWaveでは通知を1回としています。
例)1月4日に1月1日、2日と利用料の更新がされ、予算超過していた場合にはいずれか1つで予算超過の通知が送付されます。
②データ処理の時間が日を跨いでしまう場合の注意点
Waveでは、ほぼリアルタイムに利用料を反映しています。各ベンダーのコストデータが更新されるたびにWave側でも最新データを反映します。予算超過の検知については下記プロセスでおこなわれるのですが、このプロセスがデータ量などの影響から日をまたいでしまった場合に注意点があります。
以下の順序で予算超過の検知、及び通知メールを送付しているのですが、プロセスが日を跨いでしまった場合かつ、前述に述べた「1日に1回通知を送付する」と重なった場合に通知が送付されないことがあります。
クラウドベンダー側のコストデータが更新
Waveで更新を検知し最新データを取得、再計算処理を実行
処理完了後、グラフへ反映
予算超過の検知プロセスが実行されます
検知され次第、指定の連絡方法で通知を送付
例)1月4日17時頃に1月2日利用分が更新された場合に再計算、検知プロセスの時間がかかり日を跨いでしまった場合かつ、翌日のCURのデータ更新により1月3日の予算が超過してしまった場合は1月3日の予算超過分のみ通知が送付されます。
③3日前のデータが更新され予算を超過した場合
Waveでは当日から3日前までのデータを対象に予算超過の検知をおこないます。なので、もし3日前以上のデータが更新され、そのタイミングで予算を超過した場合には検知されず通知が送付されないことがあります。
例)1日の予算を$10と設定して場合に1月3日までは1月1日の利用料が$8だったものが1月4日のデータ更新により$10を超えた場合は予算超過の通知は送付されません。