はじめに
複数のユーザー企業を抱えるMSPにとって、リザーブドインスタンス(RI)やSavings Plans(SP)の管理は技術的な課題であると同時に、財務上の課題でもあります。予約割引のサイズ設定ミス、利用状況の見落とし、本来であれば回避できたオンデマンド料金の発生など、こうした問題が積み重なることで、利益率が圧迫され、ユーザー企業からの信頼も損なわれていきます。
Rippleのスマート予約割引管理は、こうした課題を解消するために設計されています。MSPにはユーザー企業の予約割引のアクセスを一元管理するコントロール層を提供し、ユーザー企業には予約割引の意思決定を戦略的に判断できる環境を提供します。
このガイドでは、Rippleのスマート予約割引管理の仕組み、プラットフォームの機能、および設定手順までご紹介します。
スマート予約割引プランとは
スマート予約割引プランとは、AWSのリザーブドインスタンス(RI)およびSavings Plans(SP)に返金・コスト還元保証を付与したサービスです。最低利用期間終了後、スマート予約割引プランによる月次合計コスト削減額がマイナスになった場合、その差額が返金され、純コスト削減額はゼロに調整されます。コストがオンデマンド料金を上回ることはありません。
スマート予約割引プランには2種類あります。
スマート予約割引RI — 返金・コスト還元付きのリザーブドインスタンス
スマート予約割引SP — 同じ返金・コスト還元の仕組みを持つSavings Plans
スマート予約利用料について
スマート予約利用料は保証に対するコストであり、定額ではなく毎月の実現コスト削減額に応じて変動します。利用率が低下してコスト削減額が減少した場合、スマート予約利用料も比例して減少します。月次コスト削減額がゼロになった場合、スマート予約利用料は発生しません。
利用可能なプラン
フレキシブルプラン(30日) — 最低利用期間30日で、スマート予約利用料が高めに設定されます。変動が多い、または予測が難しいワークロードに最適です。
大幅割引プラン(1年 / 3年) — 最低利用期間365日で、スマート予約利用料が低めに設定されます。安定した予測可能なワークロードで、より高いコスト削減を優先する場合に最適です。
Rippleのスマート予約割引管理 は、MSPがユーザー企業向けにスマート予約割引プランを有効化し、ユーザー企業がWavePROを通じてそのプランを購入・管理できるツールを提供するコントロール層として機能します。
スマート予約割引管理の概要
Ripple スマート予約割引管理は、MSPやクラウドパートナーなど、ユーザー企業向けにクラウドサービスを管理・再販する事業者向けに設計された専用機能です。RippleとWavePROの2つのプラットフォームをひとつのワークフローとして連携させ、パートナーが一元的に管理・制御できる環境を提供します。
Ripple:MSP向け管理コンソール
RippleはMSPの業務基盤です。クラウド請求管理に特化して構築されており、すべてのユーザー企業に対してスマート予約割引サービスをどのように適用するかを設定するための管理レイヤーも提供します。
サンプル画像
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Ripple はいわば「中央管理層」です。WavePROを通じてどのユーザー企業がスマート予約割引プランを操作できるかを設定し、アクセスを管理します。
WavePRO:ユーザー企業向けセルフサービス
サンプル画像
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WavePROは、ユーザー企業が自社のスマート予約割引を自律的に管理するためのインターフェースです。レコメンドの確認から購入、保有状況の追跡まで、すべての操作を直感的に一元的に行えます。
各ユーザー企業に対するWavePROの利用可否と機能範囲は、MSPがRipple上で行う設定によって決まります。
スマート予約割引管理でできること
MSP向け:Rippleでの操作
スマート予約割引管理から、ユーザー企業向けにスマート予約割引プランを有効化できます。有効化すると、そのユーザー企業はWavePROのスマート予約割引サービス(スマート予約割引プランのレコメンドおよびスマート予約割引ポートフォリオ)にアクセスし、レコメンドを確認してスマート予約割引プランを購入できるようになります。
ユーザー企業向け:WavePROでの操作
スマート予約割引プランが有効化されると、ユーザー企業は以下の2つのツールを利用できます:
スマート予約割引プランのレコメンド— AWSの利用履歴を分析し、構造化されたデータドリブンなスマート予約割引プランレコメンドを生成します。ユーザー企業はレコメンドを確認し、プランナーから直接スマート予約割引プランを購入できます。
スマート予約割引ポートフォリオ— 購入済みのスマート予約割引プランを一覧表示します。サービスタイプ、利用率、コスト削減効果(月次コストおよび月次コスト削減額)を一覧で確認できます。
はじめ方
スマート予約割引管理の設定には、AWSオーガニゼーションのオンボーディング、請求アカウントの設定、ユーザー企業へのアクセス付与が必要です。
以下のガイドに沿って設定を進めてください。
