「もし、判断を誤ったら?」
クラウドの予約割引は、いつもこの問いから始まります。
Reserved Instances(RI)やSavings Plans(SP)を使えば、クラウドコストは大きく下がります。ただし、そのためには未来の使用量を正確に読むことが必要です。
予約しすぎれば、使わない分の予算がそのまま積み上がります。
予約が足りなければ、得られたはずの割引を逃すことになります。
スマート予約割引プランは、従来型のクラウド割引に「返金・コスト還元」の仕組みを組み合わせることで、この不確実性に応えます。最低利用期間を経て、実際の削減額が想定を下回った場合は、その差額を返金いたします。コストがオンデマンド料金を上回ることは、決してありません。長期の予約割引につきまとうダウンサイドリスクは、これで解消されます。
ただし、財務リスクの軽減は、課題のほんの一部にすぎません。これらのプランを運用するには、綿密な計画、ガバナンス、購入、そして継続的な可視化が欠かせません。多くの場合、その責任を担うのはMSP(Managed Service Provider、再販事業者)です。しかも、その多くは今も分断されたツールと手作業に頼ったままです。
Rippleのスマート予約割引管理とWavePROは、分断されていたクラウド予約割引管理を、MSPとユーザー企業の関係を軸にした、ひとつのワークフローへと変えます。
Rippleは、MSPに一元的なガバナンスを提供します。アクセス管理、権限設定、全ユーザー企業への監督まで、そのすべてを、ひとつの基盤で実現します。その基盤の上で、WavePROはユーザー企業に可視性とセルフサービスの手段を提供します。MSPが定めたガバナンスのもとで、スマート予約割引プランの評価・購入・モニタリングを、ユーザー企業自身が行うことができます。
WavePROは、MSPに取って代わるものではありません。むしろ、透明性を高めることでMSPのアドバイザリー機能を拡張し、ユーザー企業が自ら判断できるだけの情報を届けます。その存在によって、MSPの役割はより強くなります。
全ポートフォリオを、一元管理
Rippleのスマート予約割引管理
すでに全ユーザー企業のポートフォリオ横断で、MSPのマルチクラウド請求管理を実現しているのがRippleです。スマート予約割引管理は、その機能をクラウド予約割引のガバナンスへと拡張するものです。
すべてのユーザー企業に代わって予約割引を購入するわけではありません。MSPはRippleひとつで、アクセスの有効化、権限管理、そして複数組織にまたがる予約割引活動の監督まで、そのすべてを実現できます。
Rippleは、ガバナンスの基盤となります。MSPは一貫した運用体制を築きながら、全ユーザー企業のポートフォリオを一元的に可視化できます。
MSPの役割は、この変化によって「取引の実行者」から「戦略の実現者」へと変わります。
事務作業は減り、運用もスケールしやすくなります。
調達のボトルネックを担う必要は、もうありません。
MSPが担うのは、ユーザー企業への戦略的なアドバイスです。
迷わず選べる、購入体験
WavePROのスマート予約割引プランのレコメンド
MSPがRippleでアクセスを有効にすれば、あとはユーザー企業自身の判断で、WavePROのスマート予約割引プランのレコメンドに進むことができます。購入機会は、自分たちで見極められます。
使用量を手作業で分析する必要はもうありません。過去の利用実績をもとに、スマート予約割引プランに適した最有力候補を導き出すのが、このレコメンド機能です。根拠となるのは、推測ではなく実際の使用パターンです。だからこそ、自信を持って選択肢を比較できます。
各レコメンドには、月次の想定Savings、想定適用率、必要契約期間が含まれます。
損益分岐点までの期間、選択可能なプランまで、すべてをひと目でご確認いただけます。
購入を決める前に、財務的なインパクトと長期的な適合性の両方を、ユーザー企業自身の目で見極めていただけます。
透明性の高いデータに基づく判断材料を、ユーザー企業自身が確認できます。そのため、MSPが購入をすべて代行する必要は、もうありません。
MSPが担うのは、戦略的なアドバイスです。
購入の判断は、確かなデータをもとに、ユーザー企業自身が下します。
予約割引の状況を、いつでも一括把握
WavePROのスマート予約割引ポートフォリオ
購入の実行は、スマート予約割引プランを運用するうえでの、ほんの一部にすぎません。クラウドの使用状況は、時とともに変わっていきます。だからこそ必要なのは、プランのパフォーマンスを継続的に把握し、ビジネスの実態に合っているかどうかを確かめ続けることです。
WavePROのスマート予約割引ポートフォリオには、稼働中の全プランが表示されます。サービス種別、スマート予約割引使用状況、月次コスト、月次Savings、コスト削減額まで、これらすべてを、ひとつのダッシュボードに集約しています。プランのパフォーマンス評価も、実現したコスト削減の検証も、使用状況の変化に応じた最適化・更新の機会発見も、ユーザー企業自身が迷わず行うことができます。
このひとつの情報基盤があれば、定期的な請求レポートを待つ必要はもうありません。ユーザー企業は、自分たちの予約割引状況を、リアルタイムで把握できます。
同時に、MSPが手作業でレポートを作る手間も、これで解消されます。MSPが注力できるのは、ユーザー企業の長期的なクラウド財務判断を支える、戦略的なアドバイスという一点です。
同じデータを、MSPとユーザー企業がともに見ることで、対話そのものが変わります。レポートの検証から、判断そのものへと重心が移っていきます。
可視性を共有すれば、プランのパフォーマンス確認も、次の予約割引の機会発見も、次の一手を描くことも、すべてを双方が迷わず進められます。
複雑な運用から、ともに描く戦略へ
この連携ワークフローの真の価値は、コスト削減だけではありません。
不確実性を、再現性と透明性のある予約割引戦略へ置き換えることにあります。
ガバナンスと購入を切り分ける、その仕組みを実現するのがRippleとWavePROです。MSPが担うのは、監督と戦略的アドバイスです。一方でユーザー企業が手にするのは、推測ではなくデータに基づき、自信を持って購入を判断できる可視性です。
この透明性は、MSPの価値を損なうどころか、むしろ強くします。「予約割引の提案を、とにかく信じてほしい」。そう頼む必要は、もうありません。判断の根拠となるデータを、MSPはそのままユーザー企業に届けられます。
その可視性の共有が、ユーザー企業からの信頼をより強くします。MSPの立場を、戦略的アドバイザーとして押し上げます。そして関係そのものが、単なる取引的サポートから、長期的な財務パートナーシップへと変わっていきます。
FinOpsが成熟していくこの先、成功するクラウドパートナーシップを決めるのは、削減額の大きさだけではありません。その削減額を、どれだけ明確に測定し、説明し、信頼してもらえるか。それこそが問われます。
これからの時代、「信じてほしい」に頼る関係だけでは、選ばれにくくなっていきます。求められるのは、「見て、確かめられる」関係です。
不確実性から、戦略へ。次の一歩を、踏み出しましょう。
Rippleのスマート予約割引管理とWavePROが実現するのは、MSPの予約割引管理をシンプルにしながら、あらゆる予約割引の判断に、ユーザー企業自身の目を届かせることです。データに基づく購入判断はユーザー企業自身の手で、ポートフォリオ全体のガバナンスはMSPの手で、それぞれ担っていただけます。
始め方は、いたってシンプルです。AWS Organizationを登録し、請求アカウントを設定し、ユーザー企業向けにWavePROを有効化するだけです。
さあ、次はセットアップガイドをご覧ください。
