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自社のAWSコストで試してわかったこと。スマート予約割引プランの導入記録

対応者:Alphaus Support Team

「節約できるのはわかってる。でも、コミットするのはリスクが大きい」

クラウドコストの最適化を検討したことがあるチームなら、一度はこの状況に陥ったことがあるはずです。計算上の節約効果は明らかでも、1年・3年という長期コミットメントへの踏み出しができない。結果として、使っているかどうかも分からないフレキシビリティのために、割高なオンデマンド料金を払い続けることになります。

私たちも、同じ課題を抱えていました。

Alphausはクラウド財務管理ツールを専業として開発しています。RI/SPによるコスト削減の手法は熟知しており、毎日Rippleを通じてMSPとそのエンドユーザー企業がそれを実行するサポートをしています。それでも長い間、自社のAWSインフラへの適用はためらっていました。懸念はディスカウントではなく、ロックインでした。

そこで実際に試してみました。エンドユーザー企業向けに提供しているプロダクト、Rippleのスマート予約割引プランに自社アカウントを登録し、FinOpsプラットフォームOctoで全コストを追跡しました。以下はその記録です。


なぜずっとオンデマンドのままだったのか

自社のAWSインフラにはマレーシア拠点のオペレーションが含まれており、使用量は安定していました。リザーブドインスタンスの適用を検討するには、条件が十分に揃っていた環境です。

それでも踏み切れなかった理由は、シンプルです。プロダクトのロードマップが活発に動いていたからです。新機能のリリース、アーキテクチャの見直し、新規顧客のオンボーディング。1年先のインフラ規模を正確に予測するのは現実的ではなく、万が一見通しが外れれば、余剰キャパシティを抱えたまま次の課題に向かうことになります。

オンデマンド料金をデフォルトにしていたのはそのためです。コストが積み上がっていることは分かっていても、なかなか動けない状態が続いていました。


変わったのは「コミットメントの構造」だった

決め手は、スマート予約割引プランの30日プランという仕組みでした。

通常のRIやSavings Planと異なり、このプランでは1年・3年単位での見通しは不要です。契約は30日ごとに自動更新されるため、どの時点においても最大のダウンサイドは「現在登録している1ヶ月分のコミットメント」のみ。使用量がコミット量を下回った場合も、未使用分は消えるのではなく、現金で返金されます。

この仕組みによって、リスクの計算が根本的に変わりました。

まず使用量が安定しているワークロードから登録しました。コアコンピュートとデータベースインフラです。変動的なワークロードはオンデマンドのままにしました。初期費用も、複数年の契約も、アーキテクチャの変更も一切不要でした。


実際の数字

OctoのコストグループMachineを使い、スマート予約割引プランによる節約額を期間ごとにリアルタイムで追跡しました。アカウント・タグ・サービス・リージョンの組み合わせで支出をセグメント化できるため、手動で請求レポートを引き出す必要はありませんでした。

Alphaus Malaysia

期間

節約額

2025年7月〜9月(有効化前)

$21.26

2025年10月〜12月

$391.53

2026年1月〜3月

$614.66

2026年4月〜5月(最新、四半期途中)

$1,300.81

累計節約額合計

$2,328.26

2025年7〜9月はオンデマンドのベースライン期間です。スマート予約割引プランがまだ有効化されていないため、節約額はほぼゼロです。2025年10月以降が、有効化後の実績になります。

私たちの規模における数字が実際に意味するもの

一点補足しておくと、これは大規模なエンタープライズの本番環境ではなく、社内のエンジニアリングアカウントです。他の組織に参考になるのは実際の金額よりも、節約率です。

登録したワークロード全体で、節約率はオンデマンド料金比で一貫して28〜32%で推移しています。スマート予約割引プランが提供するRI相当の割引率と合致した数字です。AWS利用料が月額$50,000、$100,000、$500,000規模の組織でも仕組みは同じで、節約額は支出に比例します。


なぜ節約額が増え続けるのか

効果は一気に出るものではありませんでした。時間をかけて、積み上がっていきました。

2025年第4四半期から2026年4〜5月にかけて、四半期あたりの節約額は232%増加しています($391.53から$1,300.81へ)。これは多くの組織がカバレッジ拡大に取り組む際の典型的なパターンです。まず保守的な範囲で始め、仕組みを確認してから広げていく。

毎月、Octoのコストグループデータが節約パフォーマンスのリアルタイムな数値を出してくれました。四半期後のレポートを待つのではなく、期間が終わるたびに実績が確認できます。これにより、カバレッジを広げるか、現状維持するか、範囲を調整するかという判断を、1年単位ではなく30日単位で行えるようになりました。


GRIとGSP。使い分けの考え方

スマート予約割引プランには2つの形式があります。どちらをいつ使うかを理解することが、カバレッジを正しく構成するうえで重要です。

スマート予約割引RI(GRI)は、特定のインスタンスタイプに適用されます。リスクプレミアムが低く設定されており、使用量が安定しているワークロードに向いています。コアインフラ、データベース、インスタンスタイプの変更予定がない常時稼働サービスなどが典型的な適用対象です。

スマート予約割引SP(GSP)は、インスタンスタイプを問わず幅広いコンピュート使用量に適用されます。柔軟性が高い分、リスクプレミアムはやや高くなります。インスタンスの種類が変わる可能性があるワークロードや、コミットメントモデルをまず試してみたいチームに適しています。

実際に効果が高いのは、両者を組み合わせるアプローチです。安定したコアワークロードをGRIでカバーし、柔軟性が必要な部分をGSPで補う。どちらも30日ローリング方式で運用され、未使用分は現金で返金されます。


このモデルが使えるかどうか、確認する方法

私たちのアカウントは社内環境であり、大規模な本番環境ではありません。ただ、仕組みと節約率は、オンデマンド料金で予測可能なAWSワークロードを運用しているどの組織にも同様に機能します。

「節約できるのか」という問いへの答えは、イエスです。問うべきは、従来のRI購入が自社の運用スタイルに合っているかどうかです。長期の見通し、調達の手間、コミット後の管理。成長途中のチーム、インフラが変化しやすい環境、調達上の制約がある組織にとっては、30日プランが現実的な入り口になります。


まず試してみる

初期費用不要。複数年のロックインなし。

自社環境でどのようなカバレッジが可能か、コミットする前に確認したい場合は、AlphausパートナーMSPまたは私たちのチームにご相談ください。20分あれば、概算の節約効果をお伝えできます。

節約額の試算はこちら www.alphaus.cloud/ja/ripple

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